再生医療の研究が発達している今日、「幹細胞」というワードを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。2006年に京都大学の山中教授らがIPS細胞の作製に成功し、2012年にノーベル賞に受賞して以来、メディアなどでも再生医療について取りざたされています。
その再生医療の分野の中でも重要ポイントとして取り上げられるのが「幹細胞」です。今回は、その幹細胞について詳しく解説します。
そもそも、幹細胞とは?
我々の身体の祖とされる「受精卵」。この受精卵こそ幹細胞です。私たちの身体は30兆以上の細胞によってできており、血液や筋肉、臓器などはこれらの細胞によって構成されています。
どんな役割の細胞にもなる「多分化能」
我々の身体を作っている細胞には、色々な役割があり、役割を持っている細胞が別の役割も担う細胞に変化するということは基本的にはありません。
しかし、幹細胞はどんな役割の細胞にも変化する能力があり、これを「多分化能」と呼びます。つまり、幹細胞は骨や血液など色々な役割を持つ細胞に変化することが可能ということです。
全く同じ細胞に増殖する「自己複製能」
もう1つの特殊な能力が「自己複製能」です。これは、全く同じ機能を持つ細胞に分裂することができる力です。
幹細胞には複数の種類がある
幹細胞は人間だけではなく、植物や動物などさまざまな生物が幹細胞を持っています。しかし、人間の幹細胞と同じかというとそうではありません。
大まかに、動物系幹細胞と植物系幹細胞に分類されます。
植物系幹細胞は、植物に含まれている幹細胞で、この由来成分を抽出したコスメなどが多く市場に出回っています。
動物系幹細胞は、主に動物幹細胞、ヒト幹細胞、自己幹細胞に分けられ、ヒト幹細胞や自己幹細胞は美容クリニックなどでアンチエイジングの治療などに用いられていることが多い細胞です。
これらの幹細胞の中でも自己幹細胞の1つである「脂肪由来幹細胞」は、患者さまから抽出しやすく多く用いられています。
幹細胞コスメと幹細胞治療は違う
近年、幹細胞を使った美容へのアプローチはますます発展を遂げており、美容クリニックなどをはじめとする、多くの企業が関心をよせ商品化を進めています。
その中でも、「幹細胞コスメ」や「幹細胞サプリ」などを目にすることが多い方もいるかとは思いますが、これらの製品は美容クリニックなどで行なっている本格的な治療とは別物なので注意が必要です。
そもそも、幹細胞を使った治療は非常に難しく、厚生労働省などから認可を受けている美容クリニックなどでないと治療を行うことができません。
また、これらのコスメに含まれているのは幹細胞ではなく、幹細胞から抽出された有効成分や幹細胞の由来成分などです。同じ治療だと勘違いしないようにしましょう。
幹細胞の治療を行うなら国が認可した病院で
幹細胞の治療を行う上で、美容クリニックなどは認可を受けなければなりません。そのため、幹細胞を使った本格的な治療を望んでいる方は、国が認可している病院で治療を行うようにしましょう。
ナチュラルハーモニークリニック表参道は認可されたクリニックです
ナチュラルハーモニークリニック表参道は、厚生労働省から認可を受けている美容クリニックです。そのため、幹細胞を使った治療をはじめとし、アンチエイジングに期待がされている線維芽細胞を使った治療などを行なっています。
アンチエイジングに興味がある方は、ぜひ1度無料相談にお越しくださいませ。
再生医療の分野は今後もさらなる発展を遂げることが予想されます。それに伴って、各社がいろいろな商品を開発していくことでしょう。
しかし、今日の日本においては、それらの商品がいくら優れていようとも美容クリニックなどの専門的な機関でうける治療とレベルが同じになることはありません。
それは、日本では薬機法などの法律で行なって良いことなどが線引きされているからです。幹細胞を使った○○という商品が悪いとは言いませんが、あくまで補助的な役割として考えておくことをおすすめします。