「たるみ」「シワ」を見つけた時が自分の老化を感じる瞬間。
人は、1分間に3億個の細胞が死滅し、100〜500億個の細胞が毎日新しく生まれていると言います。この新陳代謝が低下すると、新しく生まれてくるはずの細胞が減って、肌はハリをなくし、悲しいことに「たるみ」や「シワ」となって現れてしまいます。
美肌をつくるメカニズム!
保険適用の保湿用薬「ヒルドイド軟膏」が、究極の美容クリームとして人気になり、美容目的で購入する人が増えたため政府が規制を検討する、という動きはまだ記憶に新しいのではなでしょうか。
女性にとって肌に有効な情報は逃したくないもの。安価で手に入り、効果がありそうなものへのアンテナはすごく敏感に働いています。
そこでまず、肌のメカニズムについての疑問をまとめてみました。
Q.美肌は何処でつくられているの?
A.主に肌の真皮層にある「線維芽細胞」によってつくられています。
肌は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの層から成り立っています。
私たちの肌は、外界からの異物を入れず、肌内部から水分の蒸発を防ぐためのバリア機能の役割の「表皮」と、その下で肌の強さや弾力を維持する「真皮」、外からの刺激に対するクッションの役割や断熱・保湿・エネルギーを蓄える働きをする「皮下組織」によって構成されています。
特に真皮層では、美肌の成分となるコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸から成り、コラーゲン・エラスチンのタンパク質の線維が網状に形成されていて、その間を埋めるようにヒアルロン酸が水分をたっぷり含んだスポンジのような構造になっています。
そして、この美肌の3大成分をつくり出す細胞が「線維芽細胞」と言われています。
Q.美肌成分の役割は?
A.それぞれ、肌のハリ・弾力・潤いを維持しています。
【1】コラーゲン → 肌のハリ
コラーゲンは真皮の70%を占め、網目状に張り巡らされ肌を支えているたんぱく質繊維です。肌のハリに密接な成分です。
【2】エラスチン → 弾力のある肌
エラスチンは真皮の2%程のたんぱく質で、コラーゲン繊維を束ね弾力のある肌を作る役割を担っています。肌の弾力に重要な成分です。
【3】ヒアルロン酸 → 肌の潤い
ヒアルロン酸は真皮の隙間を埋めるムコ多糖類のひとつで、真皮の構造を安定させる役割があります。ヒアルロン酸は1gで6Lの水分を保つことが可能と言われています。
Q.なぜ、シワやたるみができるの?
A.年齢や外的環境で、真皮の線維芽細胞が減ってしまうのが原因です。
紫外線による光老化やストレスなどで活性酸素が増える他に、40代あたりから真皮内の線維芽細胞の数が急激に減少すると言われています。
コラーゲンやエラスチンの生成が減ることで、真皮は古くなったゴムのように弾力を失い、表皮を支えられきれなくなってシワやたるみとして現れます。
また、何らかの刺激を受け軽い炎症状態の真皮の中では、好中球エラスターゼ(※1)という酵素が過剰に分泌され、コラーゲンやエラスチンが分解されて減少することが分かっています。
※1)生活健康基礎調査[サンプル郵送調査:京浜・京阪神在住の16〜69歳男女個人 2,241名対象]調査期間:2017年4月12日〜4月28日 調査主体:株式会社アンテリオ コンシューマーヘルスケア事業部
Q.肌のコラーゲンやエラスチンは増やせるの?
A.はい、増やすことが可能です。
コラーゲンやエラスチンに有効とされているものには以下の方法があります。
*化粧品 … 外からのアプローチ
*食べる … 中からのアプローチ
*美容医療 … 外と中からのアプローチ
*肌再生医療 … 真皮へアプローチ
↓詳しくは、それぞれの特長をまとめた次章をお読み下さい。
「コラーゲン」「エラスチン」を増やす方法!
コラーゲンやエラスチンを増やすための方法を簡単にまとめてみました。
化粧品 … 外からのアプローチ
コラーゲン配合の美容液やクリームなどの化粧品が各メーカーからたくさん出ていますが、いずれもコラーゲン自体を補給するのではなく、あくまでもコラーゲン生成を助け角質に潤いを与えるものと考えてください。
Point1/ 一般的な化粧品は、肌の角質層までしか浸透しない
例えば、コラーゲン配合と表記されていても、配合されているコラーゲンは高分子なので、角質に留まりその下の真皮には届かないのです。さらには薬事法で、真皮まで浸透しないのが化粧品の条件になっています。
Point2/ 水分を抱え込んで肌に潤いをもたらす保湿の働き
各メーカーでは、加水分解コラーゲン(コラーゲンペプチド)や、低分子コラーゲンなどに加工し、できるだけ浸透性を高くする工夫をしているようです。
各メーカーは浸透性のよい成分開発に力を入れていて、線維芽細胞にアプローチする成分の開発が進み話題を呼んでいます。
Point3/ コラーゲンやエラスチンを増やすサポート成分もチェック
ビタミンA誘導体(レチノール)、ビタミンC誘導体(アスコルビン酸など)、ナイアシン、幹細胞培養液などは、抗酸化作用とコラーゲンやエラスチンなどの生成を助けることが知られています。
食べる … 中からのアプローチ(食事/サプリメント/健康食品)
真皮にあるコラーゲンと化粧品などのコラーゲンは別のものですが、人は食事などで体内のコラーゲンを増やして肌の弾力を維持しています。
食事によってコラーゲンをつくることが基本ですが、補助的にドリンクやサプリメントでコラーゲンを補う事も可能です。
いずれも、良い状態を維持するために継続的な摂取が必要になります。
Point1/ コラーゲンの材料となるアミノ酸
コラーゲンは体内でつくられる物質ですが、その材料となる成分が「リジン」「プロリン」というアミノ酸です。そのアミノ酸にビタミンCと女性ホルモンが加わって、コラーゲンが生成されます。
必ずアミノ酸を含むタンパク質と同時に、ビタミンCもとらないといけません。
また、体内でコラーゲンになるまでに、1〜3か月程度かかるといわれています。
〈アミノ酸を多く含む食品〉
*豚肉*鶏胸肉*大豆製品*乳製品*ゼラチン など
Point2/ エラスチン配合のサプリメント
健康な肌のためには、コラーゲンとエラスチンの摂取が理想とされています。
食事から摂取できるコラーゲンと違い、エラスチンは食事では摂取できないと言われていますね。エラスチンは、カツオの動脈球や牛、豚の大動脈などに含まれている成分で、エラスチン配合のサプリメントが多く出ています。
美容医療 … 外と中からのアプローチ
美容医療でも、真皮のコラーゲンを活性化させるマシンによる治療が人気を集めています。
赤外線(IR)を使う「タイタン」、赤外線(IR)+高周波(RF)の「リファーム」、レーザーを使う「ジェネシス」などや、筋膜にアプローチする高周波の「ハイフ」などがあります。
いずれも、真皮中に熱を発生させタンパク変成によって、傷を再生する過程でコラーゲンが再生する性質を利用したもので、線維芽細胞の生成を活性化する治療になります。
コラーゲン生成が促進されることで、肌のハリと弾力が戻り、手触りもなめらかな肌質改善まで期待できます。良い状態を維持するためには、定期的な治療をお勧めします。
肌再生医療 … 真皮へアプローチ(線維芽細胞を増やす)
コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなどを作る司令塔の線維芽細胞。
この線維芽細胞を真皮に直接注入して、再び若々しい肌を取り戻す目的の肌再生医療が注目されています。
自分の細胞を使用するので、副作用の心配がなく、肌細胞の活性化と肌表面のハリや潤いが増し自然な若返りが期待できるのです。最大のメリットは、採取した細胞の保管技術によって(30年間可能)必要な時に「若い時の細胞」をいつでも注入できることにあります。
「線維芽細胞を増やす」肌再生医療
線維芽細胞注入療法
耳の後から皮膚をわずかに採取するだけで、培養技術によって約10,000倍の線維芽細胞を確保できます。必要に応じてシワやたるみ部分に移植することで、線維芽細胞が増えることでコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が活性化され、肌の潤い・弾力・ハリが蘇る根本からの改善が可能になります。
さらに、長期保管(30年間)が可能なので、自分の若い時の細胞を2〜3年ごとにプラスしていくことで、ごく自然な若々しい肌が維持できると言われています。
安全性が確立されている「肌再生医療」
日本の再生医療は、2014年に再生医療新法の改正を皮切りにそれまで曖昧だった再生医療の安全定義が確立されています。
美容医療での肌再生医療は、わずか20年前にアメリカの企業が線維芽細胞を使った美容治療用のシステムを日本に持ち込んだのが始まりだったようですが、今や培養技術や保管技術も確立され安全性の高い治療環境が整い、着々と臨床結果をあげています。
再生医療でトータル美容を叶える「再生美容」
ナチュラルハーモニークリニックでは、再生医療を主軸に今まで培ってきた美容医療との組み合せにより、お悩みの顔・頭皮・身体への美容と健康ケアを行うトータルウエルネスを目指す「再生美容」を行っています。
肌再生医療として、再生医療第2種と再生医療第3種の認可を取得し、「線維芽細胞」と「PRP」を用いたエイジングケア治療をおこなっています。
〈ナチュラルハーモニークリニック表参道の再生美容〉
自家培養真皮線維芽細胞移植術(再生医療第2種) :計画番号 PB3170025
多血小板血漿を用いた皮膚再生治療(再生医療第3種):計画番号 PC3170143
美容には、たくさんの方法、たくさんの製品、たくさんの選択肢があります。
どれが自分に合っているのかは、正直トライしてみないと分からないところがあります。
でも、その前に見直さなければいけないことがありました。
それは、毎日の食生活と、十分な睡眠、適度に身体を動かすことでした。
ごく当たり前のことなのですが、昨日を振り返ってみると、かなりアバウトな内容だったりしていませんか?
肌を見れば、食生活が分かる。
からだを見れば、生活習慣が分かる。
まずは、毎日の基本を、少しだけ丁寧に過ごすことから始めてみましょう。
あらゆる身体のお悩み・美容に効果が期待できる“究極のエイジングケア”
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