今、化粧品メーカー各社がエイジングケアの決めてとなる「線維芽細胞」にアプローチする研究開発が相次いでいる。
毎日の化粧品でシワやたるみが改善できるとしたら、正に待ち望んでいたことなのです。
果たしてその効果の程は?
とうとう、“幹細胞コスメ”の時代がやって来た?!
従来の化粧品は、老化などで不足した成分を補うものでした。
「幹細胞コスメ」は、シワやたるみのエイジングケア化粧品として、「肌細胞に働きかける」というキーワードで続々と市場に投入され初めています。
そこで、各化粧品メーカーの「幹細胞コスメ」について調べてみました。
・A化粧品メーカー – 肌の自己再生力を高めるコラーゲン産生技術 –
コラーゲンを生み出す真皮線維芽細胞とヒアルロン酸を生み出す表皮線維芽細胞への対応可能な「W幹細胞技術」を確立し、すでに開発したスキンケア化粧品を市場に投入。
真皮線維芽細胞へ効果的にアプローチすることで、肌細胞の自己再生力を高める再生美容の領域に向かって開発が進んでいる。
・B化粧品メーカー – iPS細胞による次世代化粧品を開発中 –
業界初のiPS細胞を使った化粧品の実用化に向けて現在研究が進行中なのだとか。
現在は、同一モニターから長期間(36〜67歳)にわたり各年代ごとに採取した「同一人物由来の加齢モデル細胞」を用いて皮膚老化の研究に取り組み、コラーゲンやエラスチンを作り出す線維芽細胞内のミトコンドリアの質を高める複合美容成分製品を市場に投入している。
・C化粧品メーカー – 顔に留まらず、首のシワ・たるみへアプローチ –
首のシワ・たるみの原因となる加齢によってコラーゲンネットが細く弱くなることを突き止めるなど、幹細胞の研究をスタートさせたのは2003年と歴史は古い。某大学医学部との協同研究をベースに、訪問販売と全国サロン店中心に展開している。
シミ、シワ、美白、毛髪など多角的機能を持つ幹細胞応用コスメの取り組みが注目されるところだ。
・D化粧品メーカー –静止した「顔」から「表情」の動きへ着目 –
今までのエイジング研究は、静止した状態の顔のシワやたるみを対象としていましたが、絶えず動いている表情による年齢印象に着目。
フレッシュな肌を保つ「自浄サイクル」、細胞を輝かせる物質NADHの放つ光「オートファジーサイクル」、外からの光を跳ね返し輝く肌をつくる物質「ルミカン」という特性を利用して、老けて見えてしまう「肌ノイズ」
を解消するコンセプトで製品を開発している。
まとめ
さすがに大手化粧品メーカーの製品開発室では、常にエイジングへの研究ノウハウの積み重ねで新製品を生み出しているようです。
まして、幹細胞コスメともなれば価格帯も高額な高級化粧品が多いのが実情です。確かに、高額なものはそれだけ原価もかかっているはずなので、思わず結果を期待したくなりますよね。
しかし、口コミやネット通販などでおススメ「幹細胞コスメ」ランキング紹介などでは、わずか数千円からの製品も多く、消費者としたらその効果が気になるところです。
そもそも「幹細胞 - Stem Cell」って何?
幹細胞とは、かんたんに言うと組織や臓器になる「もと」の細胞のことで、自分と同じ細胞になることも他の細胞になることも可能な細胞のこと。
最先端の再生医療は、この幹細胞の力を利用して病気で傷ついた細胞に幹細胞を投入することでその場所を治療するというものです。
美容医療の場合だと、シワやたるみの場所に幹細胞を注入することで、皮膚の線維芽細胞が活性化され気になる部分を改善する「肌再生医療」がすでに始まっています。
幹細胞コスメとは?
残念なことに、幹細胞コスメには「幹細胞」自体を増やすことはできません。
幹細胞を培養するときにシミ出てきた幹細胞培養液を配合したものが幹細胞コスメの成分になります。そして、化粧品に使われている幹細胞には3種類あるようです。
【植物由来幹細胞】
植物由来幹細胞エキスには、リンゴ・アルガン・カミツレ・薔薇由来のものなどがあります。植物由来幹細胞には抗酸化物質が豊富に含まれており、肌老化の原因となる活性酸素を除去し老化を防ぐ効果があるとされています。
ただし、植物と人の肌の細胞は異なるので、植物幹細胞がどれほど人の細胞に作用するのか、はっきりとした効果が実証されていないようです。
【動物由来幹細胞】
植物よりも動物の方が人の肌の幹細胞に似ているので馴染みやすいと言われていますが、動物由来幹細胞にはウィルス感染などのリスクの懸念があり、日本ではほとんど流通していません。海外製品の中には、羊のプラセンタから抽出した幹細胞エキスを使ったコスメなどがあります。
【ヒト由来幹細胞】
ヒト由来幹細胞には、脂肪幹細胞・神経幹細胞・骨髄幹細胞などの種類があるようです。
ヒト由来幹細胞コスメは、表皮幹細胞と真皮幹細胞に作用する成分の開発が中心になっています。特に美容医療で、再生医療にも当たる細胞注入法で使用する幹細胞培養液が使われるケースもみられます。
総体的に薬事法に準拠した幹細胞コスメの開発はこれからが本番を迎える、といった現状かもしれません。
年齢で減ってしまう肌の「線維芽細胞」
表皮と真皮にある幹細胞から生まれる「線維芽細胞」から、細胞に増殖や分化をするように指示を送り健康な肌が維持され、美肌の元となるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が作られています。
ところが、「線維芽細胞」の能力は、30代を境に40代を過ぎる頃から急激に下降してしまうので、新陳代謝が衰え停滞し、シミ、シワ、たるみが出来やすくなってしまうわけです。
線維芽細胞の役割 はこちら →https://natucli.com/column/fibroblasts/about04/
線維芽細胞とは? はこちら →https://natucli.com/column/fibroblasts/about01/ https://natucli.com/column/fibroblasts/about02-2/
「線維芽細胞を増やす」シワやたるみの根本治療
年齢と共に減少する幹細胞。この幹細胞から肌の司令塔である線維芽細胞が生れ、その数と質を保てれば、薄く弾力を失った肌やシワ、たるみを解消してふっくらと若々しい肌でいられるはず。
そこで、根本からこの幹細胞にアプローチできる「肌再生医療」が今、注目されているのです。
どこまで浸透する?幹細胞コスメ
幹細胞コスメは、肌細胞へアプローチして肌が元々もっていた力を取り戻す基礎化粧品と位置づけられています。
そもそも、幹細胞培養液は分子の大きいタンパク質とかペプチドの複合成分のはずで、表皮にまでしか浸透しないのです。皮膚の内部に浸透して効果を実感するには、成分が高濃度配合で、長い期間大量に塗り続けなければならないはずです。実際、コスト的には現実的ではないかもしれません。
いずれにしても、従来の化粧品同様、継続的な使用が必要となります。根気良く使用していくことが大切だと言えるでしょう。
幹細胞コスメの安全性
再生医療の領域の幹細胞培養は、国が許可している専門機関だけが行える事になっています。それだけ良質な幹細胞を採取するには、医師の関与と安全な環境下で行わなければならないわけです。
大手化粧品メーカーは別としても、現在販売されているコスメの大半は、研究用の幹細胞を使用したり、海外からの質を問わない培養液を配合しているものが主流と聞きます。
そして、新しい製品が世に出回る場合、10年20年の臨床データによる安全性が必須となれば、幹細胞コスメの現実は、まだまだ発展途上なのかもしれません。
線維芽細胞を増やせるのは「肌再生医療」だけ
先にも触れましたが、肌の再生医療は、ご自分の皮膚をわずかに採取しそこから培養した幹細胞を、気になるシワやたるみに注入して改善する「根本治療」になります。
元気な線維芽細胞が増えることでコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の生成が活性化され、肌の内側からハリや弾力を蘇らせることが可能です。
また、線維芽細胞は長期間にわたって保存することができ、エイジングケアの切り札として注目を集めているのも納得ができます。
肌再生医療と幹細胞コスメ
化粧品メーカーや美容医療の現場では、最強のエイジングケアとして細胞レベルにアプローチすることを目標にしています。
幹細胞コスメは、今現在は細胞レベルにアプローチとまではいかないけれど、手軽さと自由度が魅力的。そして、美容医療では、美容上級者の間で結果に繋がる「肌再生医療」を体験している人が増えつつあります。
ここで、肌再生医療と幹細胞コスメの特長を簡単にまとめてみました。
さて、あなたならどう利用しますか?
ナチュラルハーモニークリニック表参道の再生美容
ナチュラルハーモニークリニック表参道の再生医療では、厚生労働省の認可施設である株式会社セルバンクの細胞培養センター(CPC)へ、採取した皮膚から線維芽細胞の培養増殖、保管管理までを委託し、徹底管理を行っています。
また、今まで培ってきた美容医療との組み合せにより、お悩みの顔・頭皮・身体への美容と健康ケアを行うトータルウエルネスを目指す「再生美容」をご提案し、あなたの老化スピードのスローダウンと予防医療をご提案しています。
線維芽細胞療法 ご自身の線維芽細胞を移植してシワ・たるみを改善 →https://natucli.com/cell/fibroblasts_prp_stemsup/#fibroblasts
PRP PRP(多血小板血漿)を用いて、シワ・シミ・肌の凹凸などを肌の内側から改善 →https://natucli.com/cell/fibroblasts_prp_stemsup/#prp
女性の永遠のテーマ「若返り」。
たるみやシワに本気で太刀打ちできる解決策として、肌再生医療にたどり着いた現在。
これからのエイジングケアは、見た目に留まらず「細胞」からの若返りを実現する時代が始っているのです。