某有名化粧品会社では、フェイスラインがエイジングサインの溜まりどころであり、顔全体の印象を左右する事に着目して、30〜50代の女性1,000人を対象にアンケート調査をしています(※1)。その結果、同窓会などで久しぶりに会った友人に年齢を感じるポイントは?という質問で、「目元のシワ」「フェイスラインのたるみ」と答えた方が44%もいました。ちなみに、1位は「ほうれい線」でした。いつもより念入りにメイクをして万全な体制で同窓会に来ているはずなのに、一瞬にして「老け」をチェックされてしまう。
女性が老けて見える大きな要因のひとつ「顔のたるみ」、その原因と対策について調べてみました。
注釈:
※1)顔のケアに関する意識調査[インターネットリサーチ、調査時期:2018年7月、対象:30代~50代女性、1,000名/本調査:資生堂グループ「クレ・ド・ポーボーテ」
「たるみ」は細胞の老化現象
そもそも、なぜ皮膚はたるむのでしょう?
あなたが鏡を覗いて『肌がたるんできたな〜』と気づいたとき、肌の老化は思った以上に進んでいるかもしれません。
例えば、皆さんが気になる「ほうれい線」の正体、実はシワではなく肌の「たるみ」だったのです。他にも、目の下のくま(影)や曖昧になったフェイスラインなどもそうです。『あと1cm上がっていたら!』と、皮膚を指で引き上げてみますよね。まさにその引き上げた部分がたるんでしまった部分です。
そこで、老け顔の元凶、たるむ肌の原因を知ることから始めてみます。
<たるむ肌の内部>
【その1_リガメント(靭帯)のゆるみ】
顔の皮膚は、いくつかの部位で骨と固定されていて、この皮膚を支えている部分がリガメント(靭帯)です。ちなみにリガメントはコラーゲンでできています。リガメントが加齢とともに伸びてゆるむことで皮膚や皮下脂肪を支えられず、下に溜まりたるみとして現れます。
【その2_肌を作る細胞の質と数の減少】
加齢や活性酸素の影響により真皮層内では、バネのような構造で肌のハリを保つコラーゲンや、弾力を与えるエラスチン、潤いの基ヒアルロン酸の生成が低下して、新しい肌細胞が減少し、真皮が薄くなり肌のハリもなく、たるみへと繋がります。
【その3_表情筋(SMAS)の低下】
顔の表情筋は直接皮膚に繋がり細かな表情を作り出しています。加齢にともない顔の筋肉が衰えると、その上の皮膚や皮下脂肪を支え切れなくなり、肌組織が下にたるんでしまいます。
「たるみ」に有効な治療は?
美容皮膚科のたるみ治療は、たくさん有りすぎて何を選んでいいのか解らない。と言う方が多いのではないでしょうか?
現在人気のあるたるみ治療をリストアップしてみました。
【照射治療】
一般的なものは、タイトニング(引き締め)によって肌にハリを持たせるタイプのマシン治療です(レーザー治療・サーマクール・ウルセラ・フラクセルなど)。いずれも、レーザーや高周波などの照射により細胞に何かしらの刺激や損傷を与え、人の自然治癒力を利用してコラーゲン生成を活性化させる治療法です。継続的な治療が必要になります。
【注入治療】
ヒアルロン酸やコラーゲン注射では、皮膚にできたシワの溝に充填剤を注入することで肌を持ち上げ凹みを消す対処療法です。肌全体のたるみに対しては対応が難しいのが現状です。また、注入する医師の経験値が左右する繊細な治療と言われています。いずれも、定期的な注入が必要になります。
【糸によるリフティング治療】
糸の吸収性の有無、形状の違いなど、種類が豊富でリフティング方法や目的別に様々なタイプがあります。見た目の即時的な改善が期待できるので、美容医療に慣れた方の間では、人気のある施術の一つです。1〜数年間の持続が可能です。
【手術によるフェイスリフト】
皮膚だけでなく、筋肉(SMAS筋)からの引き上げを可能とし、最大限のリフトアップ効果を発揮します。たるみの症状によって様々な手術方法が選べる外科的治療です。やはり顔にメスを入れる施術なので、術後のダウンタイムや縫合の仕方など、医師の技術力や経験値に左右される施術となります。
【肌再生治療=自己細胞注入】
自分のわずかな皮膚を採取し、1個の細胞から約1万倍の線維芽細胞を培養します。必要な量の線維芽細胞をシワやたるみに注入することで、真皮のコラーゲンやエラスチンを活性化し増やすことによって、肌の若返えりを可能にする根本治療です。まず、副作用の心配がなく、肌細胞の活性化と肌表面のハリや潤いが増し自然な若返りが期待できます。しかも、保管技術によって(30年間可能)必要な時に「若い時の細胞」をいつでも注入できるメリットがあります。
たるみを改善するのはシワ治療よりも難しく、皮膚や肌組織は繋がっているので、たるみの範囲を把握するのは自己判断では難しくなります。顔の構造をしっかり理解している皮膚科や美容外科医に相談して、的確な治療方法を選ぶことがとても大切になります。
自己脂肪由来間葉系幹細胞を使用した治療はこちら
元気な肌細胞を増やす!「肌再生医療」
健康な肌の基本は、「元気な肌細胞をどれだけ維持できるか」がキーポントです。
これに叶う治療法は、現時点では「肌再生医療」しかないと言われています。
人為的に皮膚を引き上げる美容整形や、レーザーや充填剤などで細胞をコントロールしようとする美容皮膚科のどの治療とも異なり、わずかなご自身の細胞から、それを培養し肌に注入(移植)するだけのとてもシンプルな方法で、減ってしまった細胞を再び活性化させるのが肌再生医療です。今まで実現できなかったごく自然な若返りが可能となるのです。
しかも、若い時に採取した細胞が保管できる事で、年をとっても採取した当時の肌細胞が注入できる、何とも魅力的な治療です。
肌再生医療のメリット
1)細胞レベルでの自然な若返りが可能(肌表面・内部細胞の活性化)
2)若い時の細胞を保管できる(30年間可能)
3)自己細胞の注入なので、アレルギーや副作用の心配がありません
持続性が高く長期に渡り肌の回復が期待できる(2〜3年毎の注入が理想的)
肌再生医療のデメリット
1)即時的変化はなく、ゆっくりした細胞の再生サイクルでの若返り
2)注入後、数日〜1週間ほど赤味と腫れが残る(個人差があります)
3)費用が高額になる
肌変化の実例
・キメの細かい透明感のある肌質へ
・シワやほうれい線が目立たなくなった
・たるんだ肌全体に適度な厚みとハリが出た
・目の下の影が薄く目立たなくなり、くまが自然な肌色になりなった
・乾燥が気にならなくなった
・メイクの仕上がりがまったく違う
・毛穴が小さくなった etc.
トータルウエルネスを考える「再生美容」
ナチュラルハーモニークリニック表参道では、専門的な「再生医療」の技術を軸に、今まで培ってきた美容医療との組み合せにより、お悩みの顔・頭皮・身体への美容と健康ケアを行うトータルウエルネスを目指す「再生美容」をご提案し、あなたの老化スピードのスローダウンと予防医療を目指しています。
肌再生医療のクリニックを選ぶポイント
再生医療を行えるクリニックは、再生医療、第二種・第三種再生医療などの提供計画書を受理されていなければなりません。計画番号を保持し、症例数や治療内容、料金表記などが明確か、などを基準に選ぶことをお勧めします。
線維芽細胞療法
ご自身の線維芽細胞を移植してシワ・たるみを改善
PRP
PRP(多血小板血漿)を用いて、シワ・シミ・肌の凹凸などを肌の内側から改善
ステムサップ
(脂肪由来幹細胞の培養上清)を使用する美肌治療