若い頃はツルツルした肌だったのに、「30代を過ぎたころから肌がボツボツする」「小鼻の毛穴が黒ずんでイチゴ鼻になる」「メイクすると頬の毛穴が目立つ」なんてことはありませんか? 実は、シワやたるみなどと同じぐらい「毛穴」に悩んでいる方は多くいらっしゃいます。そのため、スキンケアやメイク、美容医療などで毛穴を目立たせないようにするケアが雑誌で特集されるほど。
ひとくちに毛穴の悩みと言っても、原因によっていくつかの症状に分かれ、対処法も異なります。ここでは、毛穴が目立つ原因とそのケアをご紹介します。
こんなにある! お悩み毛穴の種類
皮脂づまり毛穴
小鼻の周囲やあご、眉間などにあらわれる皮脂の詰まった毛穴です。白っぽくボツボツしており、過剰に分泌された皮脂と古い角質が毛穴の中で固まって角栓となっています。放置しておくと、毛穴の中でだんだんと大きくなって毛穴を押し広げることも。また過剰に分泌される皮脂で肌が炎症を起こし、毛穴の周辺で赤みが発生するケースもあります。
原因は洗顔不足や、肌のターンオーバー(新陳代謝)が遅くなることなどが考えられます。
黒ずみ毛穴
毛穴の中の角栓が酸化して黒ずみ、黒いボツボツが見える毛穴です。触るとザラザラする場合も。皮脂量の多いTゾーンに多く見られ、主な原因として洗顔不足による皮脂の除去不足が挙げられます。
黒っぽく見える別の理由としては、毛穴の周囲にメラニンが溜まっている場合や、毛穴の中にある太い産毛が黒く見える場合もあります。
たるみ毛穴
ズバリ肌のたるみが原因でおこる、開いた毛穴のことです。若い頃は気にならなかった毛穴がゆるんで、涙型にぽっかり開いて見えます。主な原因に紫外線のダメージや急激な体重の増減、そして加齢による肌の弾力低下などが挙げられます。ファンデーションを塗ると毛穴に落ちるため、かえって毛穴が目立つこともあります。
毛穴を目立たせない! さまざまな対処法
何とかしたい、にっくき毛穴。毛穴を目立たせないように行うケアとして、普段のスキンケア、メイク(お化粧)、美容医療などがあります。それぞれにできることを見てみましょう。
スキンケア
皮脂詰まりで起こる毛穴は、なんと言っても詰まった皮脂の除去が重要です。そのため、洗顔をしっかり行いましょう。鼻などの毛穴の目立つ部分には、酵素系の洗顔料を使用したり、クレイ系のパックで皮脂を吸着・除去するケアも有効です。ただし、洗顔のしすぎはNG。1日に何度も洗顔すると、逆に皮脂の分泌が活発になってしまい、新たな肌トラブルの原因になる可能性があります。
また意外なことに、乾燥によっても毛穴は目立ってしまいます。洗顔後は、化粧水やシートマスクなどで保湿をしっかり行いましょう。皮脂の酸化防止には、抗酸化作用が期待できるビタミンC誘導体などを使うと、効果的な毛穴ケアが行えます。
メイク(お化粧)
一時的にでも毛穴の目立ちをなくしたい、というレスキューケアはメイクで可能です。
例えば肌の凹凸をフラットにするポリマーなどが配合された化粧下地を塗ることで、毛穴は目立ちにくくなります。特に小鼻の周辺や頬には、専用のアイテムも発売されており、いかに毛穴に悩んでいる女性が多いことが伺えますね。
化粧下地の後はリキッドファンデーション、パウダーを使用すると、ふんわりした肌の仕上がりになります。
美容医療
自力で行うスキンケアやメイクでは満足できない、もっと効果を得たいという方には、美容医療による治療も役立ちます。その代表的な施術をご紹介します。
・ケミカルピーリング
酸性の化学薬品を肌に塗り、古い角質や皮脂を取り除いてターンオーバー(新陳代謝)を整える施術です。毛穴のつまりや皮脂の除去、ニキビ跡の改善を目的としているため、毛穴治療の一種と言えるでしょう。
・カーボンレーザー治療
毛穴が目立つ部位にカーボン(炭の微粒子)を塗ってレーザーを照射する施術です。黒いカーボンがレーザーに反応し、瞬時に蒸散することで、毛穴の角栓を除去して引き締めます。さらに熱作用でコラーゲンが生成され、開いた毛穴を目立たせなくするといった作用も得られます。
・RF(ラジオ波)レーザー治療
熱エネルギーを真皮層に届けることによって、コラーゲンが収縮し、毛穴を引き締める治療です。その後、さらに熱作用でコラーゲンが生成されます。
自力でできるスキンケアからメイク、美容医療までご紹介しましたが、上記に挙げた方法は全て何らかのアイテムや薬品、レーザーの熱作用などの特性を利用したものになります。
今までは自分のちからだけで毛穴をなくす方法はありませんでしたが、肌を内側から再生してエイジングケアに役立てようとする「肌再生医療」が近年登場し、話題になっています。
毛穴悩みがなかったあの頃の肌に!肌再生医療の毛穴ケア
肌再生医療で毛穴もケアできるのでしょうか? 答えはイエスです。
といっても、毛穴だけを治療するのではありません。そもそも「肌再生医療」は、再生医療を用いて肌の内側からコラーゲンやヒアルロン酸を活発に生成し、ターンオーバーも若い頃の肌と同じような正常なサイクルに戻すため、シミやシワ、たるみといった他の加齢症状にも有効で、肌全体に結果をもたらすものです。加齢でゆるんだ毛穴を、内側から押し上げて引き締めるイメージです。
具体的な治療の一つに「線維芽細胞治療」が挙げられます。これはご本人の皮膚から抽出した「線維芽細胞」というコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなどを生み出す細胞を培養・増殖し、ふたたび肌に戻す治療法です。増量して質の高まった線維芽細胞を注入することで、肌の内部から自然な肌の若返りを図ります。
もう少しマイルドな効果のものに「PRP治療」があります。これはご本人の血液からPRP(多血小板血漿)を抽出し、ふたたび肌に戻す治療法です。PRPには「成長因子」と呼ばれる体の細胞を蘇らせる成分が多く含まれており、肌の内部に注入すると成長因子が放出され、コラーゲンの生成や表皮の成長などが促されます。「線維芽細胞治療」と同じように、肌の内側から毛穴の縮小やニキビ跡にアプローチします。
※)線維芽細胞
自家培養真皮線維芽細胞移植術(再生医療第2種) :計画番号 PB3170025
線維芽細胞を使用した治療はこちら →
※)PRP
多血小板血漿を用いた皮膚再生治療(再生医療第3種):計画番号 PC3170143
PRPを使用した治療はこちら →
肌再生医療では、スキンケアやメイクに頼ることなく、毛穴の悩みをフォローできます。また治療効果が約半年〜1年程度といわれているレーザー治療のような頻度で、くり返し受ける必要がありません。究極の毛穴の悩み治療法と言えるでしょう。