電車の窓ガラスやショッピングモールに置いてある鏡に、ふと映った自分の顔を見て、老けた印象にギョッとした経験ハリませんか? 今までは似合っていた服やヘアスタイルが、突然年齢にふさわしくないと感じることも…。
もしかしたらそれは、顔のたるみが原因なのかもしれません。加齢症状のひとつである顔のたるみは、シワやシミよりもうんと老けた印象を周囲に与えてしまいます。そこで今回は、このたるみの原因と解決法をご紹介します。
まずは自分の顔をチェック!
顔のたるみは、まず肌のハリが失われて、次に全体に顔の組織が下垂していきます。さらに顔面だけでなく、フェイスラインや首まわりもたるんで、太ってはいないのに二重あごができる場合も。
最新の研究では、たるみは皮膚や皮下組織だけに起こるのではなく、その下にある筋肉、じん帯(リガメント)、さらに頭蓋骨の組織が減少することによって引き起こされることが分かっています。
ご自分の顔のたるみを確認したいという方は、手鏡で簡単にチェックできます。
手に手鏡を持ち、顔を上に向けてください。その状態で一度顔を確認し、今度はいつものように顔を正面に向けて確認してみてください。
いかがだったでしょうか? 顔を上に向けると、たるんだ組織や輪郭が重力で下に引っ張られるため、若い頃の顔に近くなります。正面の顔と比較して、印象の差が大きければ大きいほど、たるみは進行していると言えます。
美容医療による「進行レベル別治療法」
美容クリニックでは、このたるみの解消を図る治療がいくつもあります。手軽な注入治療から手術まで、たるみの進行レベルに合わせた治療をご紹介します。
〈軽度のたるみ〉
肌のハリや弾力がなくなってきた、毛穴の開きが気になるといった軽度のたるみには、手軽な注入治療やラジオ波などの照射治療が人気です。
注入治療
ヒアルロン酸注射やボツリヌストキシン注射を組み合わせて、たるみの改善を図ります。ヒアルロン酸を目の下から口もと付近まで少量ずつ注入し、顔の構造を立体的にしたあと、ボツリヌストキシン注射を眉間や額などの表情ジワに注入していきます。
手軽で自然な仕上がりですが、効果の持続は半年〜1年程度です。
照射治療
ラジオ波を肌に照射し、たるみの引き締めを図る治療です。照射されたラジオ波は真皮層で熱に変化して、たるんだ皮膚を引き締めます。その後の創傷治癒効果でコラーゲン生成が活発となるため、さらにハリツヤ効果が期待できます。メスを使わずに治療できるのがメリットですが、効果は約3ヶ月と短く、繰り返しの照射が必要となります。
〈中度のたるみ〉
ほうれい線が目だってくる中度のたるみには、皮膚表面だけでなく筋膜までアプローチするHIFU(ハイフ)によるマシン治療や、物理的にたるみを引き上げる糸によるリフトアップなどがあります。
HIFU(焦点式高密度超音波)による治療
今まで手術でしか届かなかったSMAS層(表在性筋膜)に熱エネルギーを届けて、たんぱく質を凝固させることにより、たるみの引き締めを図ります。さらにその後の創傷治癒効果でコラーゲン生成が促進され、皮膚の弾力が増します。効果は半年から1年程度持続します。
糸によるリフトアップ治療
特殊な形状をした溶ける糸や、溶けない糸を顔に挿入し、糸を引き上げることでたるみをリフトアップさせます。効果は約3年と長期にわたりますが、糸の素材によっては不自然な表情になるケースもあります。
〈重度のたるみ〉
顔全体が下垂し、フェイスラインも大きく変わってしまう重度のたるみ。ここまで進行が進んでしまうと、顔全体のたるみを取る手術を提案されることが多くなります。
手術による治療
こめかみから耳の前を切開し、皮下を剥離したのちたるみを引き上げます。余った皮膚は切除したのち縫合します。たるみ治療の中で一番大きな効果が期待できますが、手術になるためダウンタイムが長いのが難点です。
いずれも美容クリニックで受けていただける施術になります。効果の持続に個人差ハリますが、繰り返しの治療が必要だったり、術後が大変だったりとどれも一長一短です。長期間の効果が期待できて、ダウンタイムも短いたるみ治療はあるのでしょうか?
従来の治療とは全く異なるアプローチ! 肌再生医療によるたるみ治療
異物を注入したり、熱によって引き締めたり、皮膚を物理的に引き上げる等のアプローチとは全く別のたるみ治療が、「肌再生医療」によるたるみ取りです。
これは「線維芽細胞療法」と呼ばれる細胞レベルでの自然な若返りを行うもので、前述の美容治療のデメリットがほぼありません。以下にその特徴をまとめました。
肌再生医療によるたるみ治療の特徴
1)異物を使わず、自分自身の細胞を使うためアレルギーや副作用に関する心配がない
2)ラジオ波や超音波などの熱による負担はない
3)メスを使わないため、ダウンタイムが少ない
4)持続性があり長期間の効果が期待できる
5)顔全体のエイジングケアとしての「根本治療」である
さらに、治療にするために採取した細胞は保管することも可能です。
肌細胞の再生医療のため、たるみだけでなくシワやシミなどの加齢症状にも有用性が期待できます。
ご本人の皮膚から抽出した「線維芽細胞」というコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなどを生み出す細胞を培養・増殖し、ふたたび肌に戻すだけなので、身体への負担がほとんどありません。まさに「再生美容」と呼ぶべき最新の治療法です。
※)線維芽細胞
自家培養真皮線維芽細胞移植術(再生医療第2種) :計画番号 PB3170025
線維芽細胞を使用した治療はこちら →https://natucli.com/cell/fibroblasts_prp_stemsup/#prp
通常の美容治療と比べてコストはかかりますが、繰り返し注入する必要やダメージがないため、長い目で見ればメリットの多い治療と言えるかもしれません。
気になっている方は、一度カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか?