肌のハリと弾力、維持する決め手は幹細胞にある

幹細胞

見た目年齢の印象を大きく左右するのは、肌のハリや弾力といった肌質です。肌が弾力を失うと顔全体がぼやけるなど見た目年齢を大きく引き上げてしまいます。反対にハリのある肌は実年齢に関係なく、若々しく溌剌としたイメージを与えます。とはいえ誰だってハリのある肌を維持していたい気持ちは同じです。なぜ同じ年齢でも肌に差が出てしまうのでしょうか?

肌がハリと弾力を失う理由

肌が弾力を失う原因は、真皮層にあります。肌は表面に面している表皮とその下で表皮を支える真皮と皮下組織があります。肌の弾力に関係しているのは真皮です。真皮の7割はタンパク質であるコラーゲンが占め、エラスチン、ヒアルロン酸、そしてそれらを生み出す線維芽細胞などで構成されています。真皮の中の成分が十分な数量揃って、働きが活発な場合、肌はハリや弾力を維持できますが、年齢とともにそのどれもが減少してしまう傾向にあります。

ただし、同じ年齢の人が同じだけ減少してしまうわけでなく、紫外線を浴びてきた量、ストレスとの付き合い方、タバコを吸っていたかなど、これまで過ごしてきた環境で大きく異なります。また持って生まれた遺伝子による肌質の影響も少なからずあり、30代を超える頃には同じ年齢でも肌の質は大きく差が出始めます。

すぐに始めたい、美容対策

これまで肌のケアが十分ではなかった場合、改められることは複数あります。

紫外線対策を徹底する

紫外線を浴びすぎることで健康に悪影響があることは環境省でも注意を促されています。とくに肌老化への影響は大きく、シワやたるみの大きな要因になります。紫外線には、波長が短く強い紫外線と波長の長い紫外線がありますが、多くの場合強い紫外線には注意をしても、強くはない波長の長い紫外線に対して油断しがちです。しかし波長の長い紫外線のダメージは肌の真皮まで到達し蓄積するため、長期間かけてじわじわとコラーゲンなどを破壊していきます。1年中曇りの日でも紫外線対策を行うことを徹底することが大切です。

生活習慣を整える

規則正しい生活習慣、食生活、適度な運動が肌を内側から整えます。肌の若さを保つ成長ホルモンが最も分泌される22時〜2時の間に就寝することが理想ですが、難しい場合でもなるべく0時までには就寝し、6時間以上寝ることで成長ホルモンの分泌が叶います。食事でも乾燥が気になるときはビタミンA、タンパク質を意識してとるなど、工夫次第で肌に好影響を与えることができます。

スキンケアの決め手は美容液

スキンケアをする際には、刺激を与えないように保湿をしっかりすることが基本です。化粧水だけでは保水成分は蒸発するため、美容成分が入ったクリームや美容液をきちんと使用して保護することも重要です。

幹細胞の活性が皮膚を再生する

肌にとってできること全部行っても、これまでの積み重ねてきた紫外線のダメージから回復しきれないこともあります。美容医療ではさまざまな方法で肌のダメージを改善する手段がとられてきましたが、細胞レベルで回復が見込める幹細胞を使った治療に注目が集まっています。

幹細胞とは

わたしたちの体は、膨大な数の細胞が細胞分裂を繰り返しながら、人体を維持しています。細胞の中には寿命が短いものや、ケガや病気で失われてしまう細胞もあります。失われた細胞の代わりを再び生み出し、補充する能力を持つ細胞が「幹細胞」です。

幹細胞は、自分と同じ細胞を生み出す自己複製能と、筋肉や軟骨、骨、脂肪、神経など違うものに分化する分化能という2つの能力があり、全身に存在しています。

肌にも幹細胞は存在する

肌の場合、表皮には表皮幹細胞、真皮には真皮幹細胞として存在しています。表皮幹細胞は、肌のターンオーバーの力になり、真皮幹細胞は線維芽細胞を生み出すことがわかっています。

 

肌の真皮層の中ではコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸が肌に弾力と潤いを与え、肌を支えていますが、それを生み出しているのが線維芽細胞です。幹細胞はその線維芽細胞を生み出す能力があるため、コラーゲンや線維芽細胞がすでにダメージを受け肌がスカスカになったとしても、幹細胞がしっかり活性していればまた新たに線維芽細胞を生み出してくれることが期待できます。そのため幹細胞を増殖することが解決策となるのです。

幹細胞を補充する、再生美容の効果

幹細胞を使用した治療の持つ可能性については、再生医療でも、再生美容においても長年研究が続けられており、すでに幹細胞を使ってケガや病気で失われた組織を再生する再生治療も行われ始めています。

再生美容の分野では、幹細胞を補充して、線維芽細胞を増やし、その線維芽細胞がコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を生み出すことを期待した治療を行なっています。その方法は本人の腹部などから脂肪由来の幹細胞を採取し、専用の施設で培養・増殖させたあと、点滴で体内に戻すだけとシンプルです。

点滴で直接血液に届けるため、新たな幹細胞が血管をめぐり、身体の幹細胞の幹細胞を必要とする場所を見つけ補充します。肌の幹細胞が足りなければ、自然と肌に幹細胞が集まるため、肌のハリやツヤが自然に生まれることが期待されます。

幹細胞培養液を使った化粧品と差別化を

幹細胞の持つ力は、当然化粧品メーカーなども注目しており、現在幹細胞の名がつく化粧品やサロンでの商品も販売されています。しかしこれは植物由来の幹細胞、もしくはヒト由来であっても幹細胞を培養した時に出る分泌液を配合した化粧品にすぎません。幹細胞培養液には、成長因子、サイトカインなどの有効成分が含まれていますが、本人の幹細胞そのものを直接届ける治療とは全く異なります。

治療は認可を受けたクリニックで

現在、幹細胞自体を使用した治療は厚生労働省で認可を受けたクリニックのみで行なっています。安全性の面からも認可を受けているクリニックなのかという確認は欠かさないようにしましょう。

今、後悔してみても紫外線ケアを怠った過去の時間は戻りません。しかし幹細胞を補充することができれば、これまでのダメージをなかったことにできる可能性は残っています。

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