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コラーゲン、線維芽細胞は化粧品の機能で補える!?

化粧品 線維芽細胞

経済産業省が発表した統計によると、国内における化粧品の売上額は平成27年以降伸び続け、4年連続で過去最高額を更新しています。多くの女性がこれまで以上に化粧品の効果に対し期待を込めていることが伺える結果です。肌に有効とされる成分が新たに明らかになったものもあり、化粧品の品質は向上を続けていますが、中でも近年話題になっているのは線維芽細胞にアプローチする化粧品です。

参考/経済産業省生産動態統計調査
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003340980

真皮に存在する線維芽細胞

肌は大きく分けると表面に出ている表皮とその下で、肌を支えている真皮の2つの組織に分けられ、それぞれが皮膚の機能を維持する働きをしています。真皮は厚さにして1~2ミリ程度ですが、肌のハリ、弾力を支える役割があります。真皮を構成する種となるタンパク質であるコラーゲン、コラーゲン同士を結びつけ網目状に構成させるエラスチン、その隙間を埋めるクッションのような働きをするヒアルロン酸で肌の弾力を保っています。そのいずれかがかけると、肌の構造はスカスカになり、表皮にシワやたるみが発生してしまう原因になります。

コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった成分は、紫外線によるダメージ、加齢などが原因で減少します。減った成分を補うために、これまでも化粧品でコラーゲンやヒアルロン酸と名がつく商品を手に取り肌に補充しようと試みてきました。しかし、それらは保湿効果には優れていたとしても、成分が届くのは表皮までで真皮には届かないでいました。そこで、美容の世界では研究が重ねられ、外から足りない成分を補うのではなく、真皮内でそれらの成分を生み出している線維芽細胞にアプローチをする方法を行うようになりました。

どんな成分が線維芽細胞の活性化を促す!?

線維芽細胞は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を生み出す元となる細胞ですが、役割はそれにとどまらず、線維芽細胞自身も生み出し、働きが悪くなったコラーゲンなどの分解を助ける働きもあります。肌にとって重要な役割を担う細胞のため、線維芽細胞の働きが悪くなると、その影響は直接肌の状態に出てしまいます。

そのため化粧品の中には、線維芽細胞を刺激すると言われている成分を配合しているものもあります。化粧品の成分表記に以下のような成分が配合されている化粧品がそれにあたります。

線維芽細胞を活性化する成分

EGF

上皮成長因子で線維芽細胞の活性化が望めます。

FGF

線維芽細胞自体の増殖因子を含みます。

プラセンタ

線維芽細胞の増殖を生促進作用があります。

ビタミンC

コラーゲンの生成を促しますが、ビタミンCは肌に浸透しにくいため、誘導体が含まれるものを選ぶことで肌に浸透しやすくなります。

レチノール

ビタミンAの一種でコラーゲンの生成を促す効果があります。

これらのように線維芽細胞に働きかける成分を含んだ化粧品もあれば、線維芽細胞を化粧品に利用したものもあります。

線維細胞培養液を配合した化粧品

これは、線維芽細胞自体が入っているわけではなく、線維芽細胞を培養したときにでる培養液を配合した化粧品になります。培養液にはFGFやPDGF(血小板由来増殖因子)が豊富に含まれているため、やはり線維芽細胞の活性化が望めます。

このようにエイジング対策に特化した商品は、売り上げが伸びている化粧品の中でもさらに目立って売り上げを伸ばしています。(*)

しかし、自宅で気軽にケアできる商品のため、誰の肌にもやさしいようにこれらの有効成分を含むことができる割合には規定があります。そのため、これまでの化粧品よりも多く線維芽細胞やコラーゲン促進に対して、アプローチできたとしても、当然効き目は穏やかで限度があります。確実に線維芽細胞の増殖を狙うならば、肌再生医療です。

(*総合マーケティングビジネス株式会社富士経済 https://www.fuji-keizai.co.jp/press/detail.html?cid=19011&view_type=1

肌再生医療で、線維芽細胞を増殖させる

再生医療を行なっているクリニックや一部の美容クリニックでは、線維芽細胞自体を増やす治療を行なっています。それが線維芽細胞療法です。

線維芽細胞療法とは

手順は自身の線維芽細胞を採取したのち、専用の施設で増殖・培養、しわや年齢が気になる場所に注射して移植する方法です。注入された線維芽細胞が、真皮層でコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を生み出し、自身も分裂しながら、加齢によってできた深いシワやたるみを肌の内側から改善していきます。

これまでの美容治療との違い

これまでの美容治療では、足りなくなったコラーゲンやヒアルロン酸を外側から補うことで、ある日突然若返るという違和感がぬぐいきれませんでした。しかし線維芽細胞療法は、注入された細胞が少しずつ新しい有効成分を生むため、時間をかけて改善効果が現れ、自然で治療に気が付かれることなく若々しい肌を手に入れることができます。また、時間の経過とともに体内に吸収されてしまうヒアルロン酸などとは違い、線維芽細胞自体を注入することで、その細胞が新たな線維芽細胞を生み出すなど長期的な効果も期待できます。

治療は認可を受けたクリニックで!

線維芽細胞の活性化を期待するだけでなく、自らの線維芽細胞を増殖させる治療となれば治療効果もその分大きく期待できます。ただし、化粧品のような手軽さはありません。現在この治療を受けることができるのは、専用の施設と知識と経験のあるスタッフがいることを厚生労働省から認められたクリニックのみです。

治療に興味を持ったら、余計なトラブルを避けるためにも必ず、認可を受けたクリニックであることを確認してから行うようにしたいものです。

(確認はこのサイトからhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000186471.html )

女性にとって毎日使う化粧品の性能が上がることは嬉しいことです。しかし、あくまで化粧品は化粧品です。自己ケアだけでは叶わない、いくつになっても美しい肌を維持しておくためのプロの技術が存在しています。

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